蒸し暑かったです

本日合宿2日目。水戸といえども今日はさすがに蒸し暑い。学生たちは眠そうである。なぜ。

まずは電車に乗って午前中の見学地、東海村へ。O氏に帯同していただき感謝。警備厳重な研究所にお邪魔し、概況説明を受け(わかりやすかった!)、J-PARCのMLFを見せていただく。1年に1回取り替えないといけないひとつ1億円の部品(の展示品)と、実験ホール。学生は全員ポケット線量計を首からかけて、たいへん珍しげであった。半導体とか、タイヤとか、エンジンとか、いろいろ身近なところに中性子線が使えるというのが興味深い。一般の人にはこういうことが知られなさすぎなのではないかという気がする。あと装置の名前が面白かった。めっちゃダジャレ、というか、こじつけやし!

福島に関しては、説明をしてくださった方が個人的な意見として「周囲に迷惑をかけない状態にしてゆっくり作業するしかないのではないか」「30年では無理だろう」と述べてくださったが、周囲に迷惑をかけない状態にするまでが結局大変なのであって、それはどうなることだろうか。

東海駅近くで食事してから、電車に乗って日立へ。午後は日立製作所見学。写真撮影禁止なのが残念だったが、塔に登って工場の全体像も見て、社史に関する展示室を色々と見せていただき、それからタービン工場とモーター工場の中を見学。いや、すごいですわ。しかしあの羽のカーブ、手作業か…。そして技能五輪メダリストのリストがずらり! 品質が命、打ち込め魂の標語が納得できる工場内部であった。日本のものづくりは、畢竟人づくりでもあるのだな。タービンの羽根は長さも色々。フォーク型とクリスマスツリー型。造形美。綺麗なカーブの溝。しかしこれを造形するのであるから、服装に関して厳しい注意があったのも十分納得。ちょっとひっかけたら体ごと持っていかれて事故になるのは間違いない。あとモーターがどれも巨大であった。1つ500トンとか。遠心力で緩まないよう、銅線ではなくて銅棒であるとか。防塵室で加工するとか。日立港に運ぶのに、下がコンクリの特製国道で、道路を封鎖して、可動式信号と歩道橋を動かすとか。だんだん大きさの感覚が麻痺する。工場内の掲示や標語(そして癒し用(?)金魚)も面白かった。このきなんのきのチャイムは昼休みの終わり際らしい。ものすごく暑かったけど、丁寧に説明をいただいて本当に感謝でした。いやー、本当に珍しいものを見たな。重電の工場内部を丁寧に見せてもらえることって、滅多にないのではないか。O先生のコネクションに感謝…。

夜はO先生をお迎えして飲み。うちの学生たちの阿呆で自由なところをだいぶ開陳してしまったような…。お付き合いいただきありがとうございました。

それにしてもゼミ生たちはやっとのことで互いに認識(!?)し、意思疎通した模様。よきかなよきかな。これを見るとやっぱり4年生たちは、全体が集まって長時間過ごす機会を一度も持てなかったというのがアレやったんろうなあ…。