黄砂と夕日

ところで学会発表の準備をせねばならない。どう考えてもやらなければならないことが多すぎる。午前中は静養も兼ねて、学会発表で扱う資料を(横になったまま)丹念に読んだ。ちょっと色々新たな発見があったり(というか、これまで見つけてないということは私の目は節穴か)。

真昼から支度して登校。事務系のお仕事をさくさく片付け、授業の準備をし、5限は講義。ついに「演繹とは何ぞや」ということを丁寧に追加解説する羽目になり、正直苦心惨憺したのだが、その甲斐あってか「理解が深まった!」とのコメントが多く、ちょっと嬉しかった。やはり散々帰納的推論について授業してから演繹に改めて戻ったのが良かったのだろうか。同じようなテーマで授業してても、学生の反応って毎回違うよな…。研究室に戻ってから、またあれこれ事務系の仕事を片付け、日が暮れてから撤退。

帰りの駅のホームでゼミ生2名に遭遇。電車に乗りつつ少し話す。もっとびしびし厳しくやってくれていい、周りのゼミ生のモチベーションが気になる、基本の基本からやってくれて構わない、など、意見をもらう。ふむ。あまり厳しくやって空回りしてついてこれなくても困ると思っていたわけだが、レベルに不満のある学生がいるならちょっと考えねばなるまい。うーん、どうしよう、今度の工場見学準備でがっつり課題出してみるか…。思えばゼミ生とあんまり話したことないのだが、そもそもゼミ生といっても一枚岩でもないわけで、こうやってちょっとずつコミュニケーションをはかるしかないのだな。自分の出身研究室は、K大らしくド放任なうえに、学生相互間、教員学生間のコミュニケーションも最低限で許されるような風土だったので、こちらに来てからその辺をどうしたもんか中々イメージがわかない。まぁとにかく、意見を言ってくれる学生はいるのだから、その声に応えるべく努力をするのが教員というものであろう。せっかく勉強したいと考えている学生をがっかりさせるのは知的誠実さにもとる。ちょっと考える。

帰宅してからご飯を食べる気力がなく、心の声に従ってアイスクリーム食べた。