真夏に逆戻り!

朝から大急ぎで出立。朝食作ってもらって感謝。新幹線。雨が降るかと思ったら快晴だわセミ鳴いてるわで暑くて仕方ない。完全に真夏。TK大。むかしTYで一緒だったSさんがお声かけしてくれた研究会で、キャリアパス特別講演。私がやっていいのか。研究会は、放射線のbiologicalな影響に関する歴史ある研究会で、ものすごく有名な丹羽先生もお見えになっていて、研究の歴史の講演をしてくださって勉強になった。2011年の事故のとき、測定屋さんは役にたったが、自分たちは何もできなかったという反省があると仰っておられた。後で他の研究者のみなさんとも話して思ったが、皆さんにものすごい諦念というか、まじめに説明してもわかってもらえなかった呆れというか疲れというか、そういう雰囲気のある人もおられた。無理もないと思う。ただ聞きたい答えを耳にしたいだけの人に真面目に説明を行うというのは、それなりの心構えがないと疲弊してしまう。私もその場で言ったが、これはもう社会心理学とか紐帯とか信頼とかそちらの問題であって、純粋なサイエンスとかエンジニアリングの問題ではない。とにかく私は、やはり教養の授業で基本的なサイエンスの営みであったり、考え方であったり、そういったものを教える意義を考えずにいられない。

私の講演は招待講演だったが、うっかりスライド作りすぎてマシンガントークに。それでも時間内に収まって良かったが。これまでの経験上、個人的に「私はこうやってうまくいきました」みたいな話が役に立ったためしがなかったため、今日の話は「私はこんな目にあったが、その組織的・体制的原因はここだ」という話にして、統計データなども織り交ぜた。ようするにencourageする体制が大事という話。胸がすく思いがしたとか、ものすごいパワーだったとか、いいね100回とか、参考になりましたとか、身を乗り出して聞いてしまったとか、やたらインパクトだけは与えたようで、これで良かったのかな…とも思いつつ、まぁ好評だったようでそれは良かったなと思う。若手の人がencourageされてくれればよいのだが。母校の物理を出てから高校物理教師を定年までつとめ、そのあと大学院に入りなおした女性の大先輩にもお目にかかれた。彼女のようなバイタリティをずっと持ちたいものだ。

懇親会は2次会まで参加。1次会ではほとんど食べられなかったが、2次会のもつ鍋おいしかった。