桜、快晴

早朝から起きだして、朝食を取る時間もなく一路葬儀会場へ。9時に着いたら、近い親族は皆だいたい集合していた。いとこ達がこんなに一同に会するのも久しぶりではないだろうか。喪主たる従弟は結局熱が下がらず、事態が事態なので大事をとって自宅で休んでいるとのことだった。従弟まで倒れたら洒落にならない。みな従弟のことを心配して顔がかたかった。

叔父のいとこ(医師)の推測によれば、叔父はおそらくは急性の心筋炎ではないかということだった。あっという間に悪くなって突然死してしまうのだとか。叔父は読みかけの本も開いたまま、ベッドで亡くなっていたらしく、きっとそんなに苦しむようなことはなかったのではないかと父が話していた。家族のつくってくれたごはんを食べて、実家の布団で、好きな本を読みながら苦しむことなく死ぬのであれば、研究者のはしくれとしてはうらやましいような最期とすら言えるのかもしれないが、とにかくも20~30年は早いと思わざるを得ないのであった。葬儀では胸の詰まるようなこともいろいろあったが、ドイツの妹にはメールで書き送ったものの、ここに書くようなことでもないので省略。いずれにせよ、叔母が心配である。一家の長年の愛犬が11月に急死し、従妹が嫁ぎ、叔父が急死し、ストレスが多すぎることは明白だ。祖父母も、大変にしっかりしているようには見えるが、大変なショックを受けているはずで、また気がまぎれるように遊びにいかねば…。

そんなわけで、私を小さいころから可愛がってくれた叔父はおらんようになってしまいました。昨日今日ほど蓮如上人の「白骨の御文章」が身に沁みた日もなく、叔父のことを言っているとしか思えないことでございました。

出棺を見送り、荷物を担いで、大急ぎで一路梅田へ。シンポジウムに15分遅れで到着(事前予告あり)し、自分の登壇には十分間に合って、喪服のまま発表。何故遅れたか説明が不要であった。発表はまあ…個人的には65点くらい。色々主旨が統一されてなくて難しかった。いちおう懇親会にも出て、授業の相談やら学会運営の相談のほかは、新婚夫婦やら子どもの小さい親やらの惚気を色々と聞かされ、2次会は失礼して帰宅。疲労困憊して動く気も起きない。