曇りのち晴れ

やっぱり5時ごろに目が覚める。寝直すのにも失敗して出勤。今日からは某報告書に手をつける。以前の私はよくできていたらしくて(?)知らない間に書くべきことを箇条書きにしたり、何だか有用なメモをつくっていた。昼頃に抜け出して、メルセデスの卒業を祝いに行く。がんばってたもんなあ。ついでにミュージアムショップ2割引きを見計らって、帰国時の土産をいくつか購入。研究所にもどって作業の続き。

メルセデスとサヒルは6時半に迎えに来てくれると言っていたが、どうやらすっかり忘れていたらしい。私も途中で時差ボケで寝落ちしてしまった。電話とメッセージで物凄いお詫びを言われたけど、そもそも私も寝落ちしていたのでなんだか申し訳ない。あまりにも眠くてあっさり寝直す。

しっかり日差し、夕方に雨

またしても朝4時に起きる。朝食を食べてから少し寝直して出勤。今日はとにかく紀要の草稿を手直しして仕上げ、グループのメンバーに送るということを目標に頑張った。あまりに肩がこったのとおなかが空いたのとで、昼食はノースロップのカフェまで久々にでかけた。アスパラガスとブリーのパニーニを半分と、今日のスープを買う。スープがキャロットジンジャーで、ちょうど食べたかったちょっとスパイシーな味で大満足。研究所に戻って残りの作業もやってしまう。メールで送信。返事があればいいのだが。

ちょっと早めにいったん引き揚げて、アマゾンから届いた荷物を確認。飲み物のコンテナと、ハーブの栽培キット。さっそく栽培キットをセットした。去年は自宅でヨーグルトの空き容器でバジルやらパクチーやらルッコラやら育てまくっていたので、これくらいは簡単である。それから改めて出かけ直して、今日はウェストバンクコミュニティガーデンの作業を1時間ほど手伝った。主に草引きとかそういうの。ここにも色々ハーブが植わっている。この草引きとか、ガーデンの手入れの作業で、本当に気分がリフレッシュした。私は外の空気を吸って体を動かしたかったんだなあと実感した。雨が降ってきたところでおひらきとなり、帰宅してパスタで夕食。早めに寝落ちするかのごとく就寝。

新・エストニア国立博物館への行き方

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2016年10月に開館した新しいエストニア国立博物館は、設計チームに日本人(田根剛氏)が加わっていることでも知られていますが、新しすぎて(!?)2017年4月時点ではインターネット上にもガイドブック上にも行き方についての日本語情報を見つけることができませんでした。しかし、行ってみて実感しましたが、この博物館は必見です。タルトゥに寄れるならばぜひ訪問するべきです。せっかくなので、ここに新・エストニア国立博物館への行き方を記しておきたいと思います。(なお私の非常に個人的でほとんど何の役にも立たないエストニアラトビア旅行日記はこちらから→晴れてたと思う、夕方は曇り - buzzing evening

エストニア国立博物館は、エストニアの地方都市タルトゥにあります。英語ウェブサイトはこちらです。

Eesti rahva muuseum

タルトゥはエストニアのアカデミアの中心地で非常に古い都市でもあり、エストニアで最もレベルの高い大学もタルトゥにあります。タルトゥには、首都タリンから高速バスを使って2時間半ほどで行けます。私はLUX Expressを使いました。

Lux Express

チケットはオンラインで予約可能です。「ラウンジ」というややプレミアムな座席を予約しても片道15ユーロ以下、普通の座席でも10ユーロ前後、早めに予約すると割引もあります。事前予約のときはpdfのチケットを印刷して持参する必要があります。乗車するときに運転手がバーコードを読み取ってくれます。

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タリンのバスターミナル(Tallinna Bussijaam)はトラムの駅も近く、荷物が多いときは旧市街からタクシーで移動しても1メーター+αくらいです。ちなみにバスターミナルのお手洗いはコイン式で、30セントほど必要なので注意しましょう。なお、Luxのバス内にはトイレはあります。

タリンからバスに揺られること2時間半、バスはタルトゥのバスターミナルに着きます。バスターミナルはタルトゥの中心地横くらいのところです。しかし、新しい国立博物館は、タルトゥの中心部から少し離れたところにあります。旧博物館は市街地の中にあったそうですが、そことは場所が違うので注意が必要です。新・博物館には市内バスでアクセス可能です。タルトゥの中心部から27番のバスに乗って10分ほどで到着します。バス停はここ↓です。

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博物館は橋を渡って川の向こう側にあるので、車が川に向っていく方のバス停で待ちます。これが時刻表(2017年4月末時点)。

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Kesklinnとあるのがこのバス停で、目的地の博物館はERMです。10時から19時の間は1時間に2本バスがあります。バスは非常にオンタイムに現れます。1分のズレもありませんでした。

ちなみにエストニア人の友達には「タクシーで行くと楽」といわれたのですが、タルトゥ市街地でうまくタクシー乗り場や流しのタクシーを見つけることができず断念。結果的にはバスで楽ちんに行けました。

バス料金の払い方ですが、もしもタリン市内交通用のウヒスカート(Ühiskaart)を持っていれば、それをそのままタルトゥ市内でも使うことができます! これは2015年9月から導入されたそうで、逆にタルトゥのバスカードもタリンで使用可能とのことでした。互換性のあるICカードということですね。さすがはITCの国エストニア。私は残高のあるウヒスカートを持っていたので、それをそのまま使いました。

ちなみにエストニアにタリンから飛行機で入国して、一番簡単にウヒスカートを入手する方法は、空港の出口にあるキオスクで購入することだと思います。バスカードが欲しい、と英語で言えば出してくれます。カードは2ユーロで、それとは別にはじめにいくらかチャージする必要がありますが、私はとりあえず最低額の5ユーロをチャージしました(そしてタリン空港出口外すぐの2番バスに乗ってトラムに乗り換え、旧市街方面へ移動)。もちろんタルトゥでもショッピングセンターやR-Kioskバスカードは買えます。いずれのカードでも、乗車したら中のカードリーダーにタッチすればそれでOK。タルトゥで使えるバスカードについて、英語の公式情報はこちら↓。

https://www.tartu.ee/en/tartu-bus-card

27番バスは川向うの住宅街をうねうね進みますが、心配することはありません。10分ほど進むと、巨大な博物館が見えてきて、その前のバス停で停車します。バス停はERMです。一見して明らかなので絶対に見間違えることはありません。

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ちなみに帰りのバスの時刻表はこちら。やはり30分に1本です。タクシー乗り場などはなかったので(受付で相談すれば教えてくれるかもしれないけど)、レンタカーに乗っていたりするのでなければ、やはりバスが一番手軽ではと思います。ちなみにうっかり乗り遅れても、チケットの要らないエリアに大きなミュージアムショップがあるので、時間をつぶすのは容易です。寒い季節は建物内で待っても良さそう。ミュージアム出口からバス停はふつうに徒歩3分くらいです。

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このエストニア国立博物館、巨大です。石器時代から現代にいたるエストニアの歴史、ウラル近辺の民族文化、各地の衣装、方言の聞き比べ、食事の色々、多様な木製品文化、ソ連時代の歴史とシベリア送りにまつわる様々など、エストニアの民族文化とその独立の歴史を満載した博物館で、日本で言えば国立民族学博物館か、国立歴史民俗博物館レベルの大きさ。少なくとも半日はかけないと全体を見ることはできません。

正面の入り口から入っていくと、受付があり、そこでチケットを買います。

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荷物や上着は地下のクロークに預けます。地下のロッカーは無料でした。常設展は2つに分かれており、地下(下の写真左側入口)がウラル近辺の民族、地上(右側の大きい入口)がエストニアの歴史と文化なので、入るときはそれぞれ係員にチケットを見せましょう。

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展示の説明は、デフォルトはエストニア語で書かれているのですが、受付で渡される「ENG」カードを説明の下のマークにかざすと、自動でエストニア語から英語に表示が転換! これは便利です(さすがに日本語はないですが)。

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これは一定時間を経るとエストニア語に表示が戻りますが、再度かざせばOK。他にはロシア語やフィンランド語がありました。全体的にスクリーンをうまく用いたユーザーインターフェースが多く、デジタル情報技術を上手に用いていることがわかります。もちろん開館半年なので、全体がぴかぴかでした。

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エストニアの言語文化、服飾文化、中世エストニアの歴史、ソビエト時代の歴史の概要などに興味のある人には必見だと思います。私は織物や服飾が好きなので、エストニアの地域ごとに分けられた民族衣装の展示や、古いものから新しいものに至るタペストリーの展示などを満喫しました。また、エストニア語の母音を学べるコーナーなどもあり、なかなか面白かったです。エストニア語が判ればもっと面白いこと間違いなしなのでしょうけど…。

私は訪問しませんでしたが、館内にはカフェもありました。ミュージアムショップでは、エストニアの文化に関わる素敵なお土産物がいろいろ。私は民族音楽のCDや木製のキーホルダー、絵葉書を買いましたが、他にも織物・編み物などエストニア文化に関わるラインナップが豊富です。

タリンでエストニア人の友達が教えてくれたのですが、たとえばタリン旧市街の土産物屋さんでよく売っている琥珀マトリョーシカは、ロシア系の人々の文化のもので、エストニア在来の文化ではないのだそうです。彼女が言うには、やはり織物や編み物、木製品が元々エストニア的なものとのこと。このミュージアムショップでは見事にロシア色が払拭され、エストニアにフォーカスされていたのが印象的でした。エストニアの民族の歴史を綴る博物館なので、当然といえば当然ですが、友人の語り口からも、残留ロシア人問題の微妙さが窺われました。

というわけで、新・エストニア国立博物館の行き方でした。本当に素晴らしい博物館なので、タルトゥに寄ることのある方はぜひ訪問してみてください。ちなみに、そのエストニア人の友達に教えてもらったカフェレストランがタルトゥ中心地にあるので、参考に記しておきます。

Truffe - Cafe

場所は、タルトゥ市庁舎の広場から川方面に少し行ったところです。便利な場所ですし、美味しかったのでお勧めです。英語メニューをもらえましたし、エストニアの地ビールもありましたよ!

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雲はあるけどやっぱり晴れ

昨夜うっかり7時過ぎに寝落ちして、気づいたら0時だった。これはいけないということで部屋の片づけをし、シャワーなどを浴び、ごちゃごちゃ作業して結局3時くらいに再就寝。起きたら6時過ぎ。髪を洗って朝食を食べたら眠くなり、30分ほど寝てから出勤。今日はKatieは来ておらず、Tomに旅の報告など。トレスケベドについては研究もけっこうあるようでチェックせねばという感じ。首都とテレビ塔の話をするなど。あと東側世界に無知になりがちということなど。研究所ではまずメールの返信、学会に某参加費関係の確認、正誤表関係の作業と確認、献本リストの作成など。帰国便を暫定的に今週木曜あたりに設定していたのをすっかり忘れていたことに気づくなど。まぁ気づいたのでセーフ。4時間ほど作業していたらいい加減疲れてきたのでいったん帰宅し、食事をしてからまた作業。夜はソレアポルブレリア。今日はグレイスとコレットと3人だった。いよいよ振りの完成へ。発表会もあるし。帰宅してから帰国便を手配。国際電話で45分もかかったけど、いい便がとれてよかった。

今日も晴れ

余りにも早寝をしすぎて(8時くらいだったか)3時頃に目が覚める。1時間半ほどネットサーフィンをして寝直して起きたら7時半くらい。今日もだいたい家でゆっくりするつもりで、荷物の片づけをしたり、必要なもののネット注文をしたりなど。写真を整理してフォルダとリンクを作り、各地に送信。お世話になった人にお礼のメールなど。サヒルがやってきたのでお土産を渡す。今週の水曜はメルセデスの卒業パーティらしい。これはお祝いせねば。写真の整理にかなり時間をかけつつ、夕方にはまたリゾットを作って食し、寝落ちするように就寝。

しっかり晴れ

ゆうべは9時くらいには寝て、明け方目が覚めたがふつうにネットなどを見て寝直し、7時半に起床。家に何もないのでおなかがすいている。とりあえずインスタントのタイのヌードルを食べたが思った以上に辛かった。Gは長旅の末、ちょうどこのころに帰国した模様。まずは髪を洗い、10時半くらいに近くのファーマーズマーケットに繰り出す。原木シイタケをゲットし、総菜パン菓子パンなどを買い、コーヒーを買って、公園で軽くランチにした。旅している間にミネソタはすっかり春になり、アパートの裏にはタンポポのお花畑ができているし、そこここに花が咲いて、木々は緑で、すっかり良い季節である。一旦帰宅して荷物を置いてから再度出立、今度は生協で買い出し。ミルクや卵、果物、挽肉など。暖かい日差しの中、のんびり歩いて帰宅。たまっていたメールに多少返信し、洗濯機を2回まわしながら、ハンバーグのたねをしこみ、1時間ほど昼寝して、ハンバーグとリゾット、シイタケのチーズ焼きを作って食した。なかなかうまくいった。やはり時差ボケで眠いので早めに就寝。

短い5月の目標。

  • 某調査の最終報告を仕上げる。
  • Nashvilleのまとめを仕上げる。
  • 教科書リストをどうにかする。
  • 調査結果で論文を書く。
  • Chicago行きを計画 して行く。
  • 翻訳本の分担を決める
  • 本の目次を作り、追加調査事項を明確化する
  • vNの翻訳と解説の目次づくり
  • IBMがらみの調査の枠組み作り

ま、前半は軽いのでなんとかなるだろう。中ほどが重いが、それをやりながら後ろの方にも手を付けたい。欧州に行ってるせいで短い月やけど。

雨には降られず

寝坊しないようにさくっと起床。荷造りしてチェックアウトして出立。幸い雨は降っていなかったのでメトロまで簡単に歩いて行けた。チェックインカウンターで、別に買ったチケットを合わせて荷物を預けようと試みたので多少手間をとってもらうことになってしまう。難しい顔をしながらなんとかしてくれたKLMには感謝。Gと一緒にさっさとセキュリティエリアに入り、時間もあったのでセルベサリアでデサユーノ。生ハムのサンドイッチとオレンジジュース、コーヒー。やはりスペインの生絞りオレンジジュースは最高。ハムも美味しいし。スペインは美食の国であった。

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お土産物屋でお菓子などを購入し、更にゲートをチェックしてからキーホルダーなどを購入。ゲートが開いたので、Gとお別れ。次に会えるのは9月だろうか。

マドリードからアムステルダムは2時間ほどの道のり。うっかり寝こける。アムステルダムでは初めての免税手続きをせねばならず、インフォメーションで尋ねながら必死で広い空港を歩き、ようやっと書類にスタンプを貰って封筒に入れた…のはいいのだが、なんと投函するポストを間違えてしまった! 大ショック。だいたいよくわからんポストが3つ並んでるのがトリッキー。近くにいた係のお姉さんに訴えたら、ポストは開けられないけど、回収する係の人がたぶん入れ替えるだろうという。うまくいけばいいのだが。まあ還付があればラッキーくらいのことであろう。何事も焦るとよくない。が、間違えてパスポートを投函したとかでなくてよかった。

アムステルダムでびっくりしたのは、デルタ航空の米国便乗客はすべてまずD1ゲート(?)に集められ、そこで「書類のチェック」を受けるということ。これがまた書類チェックどころではなく、職業から住んでる場所から聞かれた挙句の果てに「研究計画について詳しく説明しろ」とまで言われて唖然。あのー、パスポートコントロールで入管に聞かれるならまだわかるんですが、パスポートコントロールでもないところで、しかも研究の詳細まで聞く? そんなん入管でも聞かれたり聞かれんかったりするくらいのものやのに。私がテクノロジー関係の歴史をやってる准教授だというのがきっとよほど信じられなかったのであろう。まぁ明らかに院生くらいの格好をしているし、アジア人だし、若いし、女だし。これがパリッとした男だったら聞かれなかったのであろうか。なーんかもうこういうことばかりである。とにもかくにもデルタの便に搭乗したら、私の並びの席には誰もいないくらい空いていて、フライトアテンダントのおばさま方もにこやかで親切で、フライトそのものは大変快適であった。ここで寝ると夜寝られないのでひたすら映画を見た。

1作目は「Hidden Figures」。これは、求めるべき数字と、不可視化された人物のダブルミーニングではと思われる。NASAで実は活躍していた黒人女性数学者・エンジニア3人の物語。計算史におけるマイノリティ問題は特にこの過去10年研究が進められてきた分野で、この原作書籍もその流れに位置付けられると思われる。とにかく苛烈な黒人差別・女性差別描写がものすごい。二重の意味のマイノリティ。エストニアラトビアでさんざん旧ソ連の科学に関する展示を見て来た後なだけに、すぷートニクショックの後の米国の描写が興味深く思えた。2作目は「ローグワン」。エピソード4の前日譚。あ、これがこうなるのか、と思う場面が多くてすごく面白かった。3作目は「聖の青春」。ちょっと冗長かなという場面も多かったけど、実在の人物をこれほどまでに描くのは大変なことで、よくぞやりきったと思う。ラストがわかっているだけに物悲しい映画でもあった。

やたら軽食が出るフライトだったがミネアポリスについたら夕方5時頃。イミグレーションは拍子抜けするくらいあっさり通過し(私も慣れたのかもしれないが)、あっさり荷物をピックアップしてライトレールに乗って帰宅。日が長くて明るい。戸外が緑になって暖かくてびっくり。とりあえず最低限の荷物を出して、飲み物飲んで、シャワーを浴びて就寝。