やはり晴れてたっぽい

朝5時半に起床。手術用の服に着替え、さいごの水分としてダカラを飲んでから待機。麻酔と手術と痛みが憂鬱すぎてテンションが上がらない。6時から点滴開始。血圧やらバイタルを確認して、最後のモニターを取って元気を確認し、8時20分頃に車いすで病棟を出立。Kの保育園送迎もあり、このときは母が来てくれていて、手術室の前までついてきてくれた。今日は連休のあいまということもあって、手術室はそれほど混んでないのだそうだ。朝の待機列も短めとのことだった。手術室に入ってさっそく麻酔の処置が始まるが、これが結局一番緊張するのだった。ときどきちくっと痛みが走ったりして「どこが痛いですか?」と麻酔科のO先生がおっしゃるものの、背中の中の方の痛みの位置の説明が難しく、わからん!という感じだった。あまりに緊張するので看護師さんが手をとって励ましてくださった(苦笑)。麻酔が効いてきたら産科の先生の処置が始まるのだが、手術中は気を紛らわすために(?)麻酔科のO先生と研修医の先生方にお喋りにつきあっていただいた。とちゅう気分が悪くなってきたり震えが出たりしたときも、O先生は仕組みについてまず説明してくれたりするので面白かった。あとは私自身の専門の話とか医学史の先輩がいるという話とか教授会がめんどくさい話とか。とちゅう気分が悪くなったとき(何回目かくらい)のときに、外から別の先生がすっとあらわれて「大丈夫ですよ。気分が悪いんですね。すぐよくなりますからね」と優しく声をかけてくれて、「帝王切開の時は、血圧が下がったときと、腹膜を引っ張っているときなどに気分が悪くなることが多いですね。そういうときは云々」と穏やかな声で他の先生方に説明をはじめ、あとで聞いたらこの4月に着任されたばかりの麻酔科の正教授先生(いちばんえらい先生)だった。ひえー。「たいへん人格者のいい先生です」とO先生。わかる…と手術台の上で思った一瞬だった。ちなみにその時気分が悪くなったのは、腹膜をひっぱっていたからっぽかった。思えばはじめて全身麻酔を体験したときのこの病院の麻酔科の先生もすごくおもしろかったし、もしかしてここの麻酔科ってそういう文化なのかなと思ったりなど。産科の先生方はといえば、指導医のM先生が「手術は一人でやるものではないので、ちゃんと言わないと伝わらないですよ。コミュニケーションをとって」といった旨のことをY先生に言ったりしていて、わ、先生が先生だと思ったりした(笑)。赤子は無事に生まれ(後で聞くとY先生が取り上げてくださって、重い!と思われたらしい)、前回と違ってちゃんと出生時間を麻酔科の先生はチェックしていたし(笑)、Kよりもずっと元気な声で何度も泣いていたので私としてはほっとした。結果的にはKよりも1キロも大きかったようだ。すごい。いずれにせよ元気に生まれてくれてよかった。とちゅう執刀のM先生に聞いたら、前回手術関係の癒着もそんなではなかったとのことで、それもよかった。おなかのなかを綺麗に洗ってとじてもらって、午前中のうちに手術は終了。手術室の前では母とGが待っていてくれて、先に運ばれた赤子にも無事に会えたとのことだった。そこからは基本的に痛みとの闘いと思っていたのだが、硬膜外麻酔がすごくて、術後の痛みは思っていたよりずっとずっとずっとマシだった。全然違う。痛すぎて体位をかえられないとか、痛み止めを追加してほしいとか、まったく思わなかった。子宮を確認するのにおなかを押されるのも後陣痛もあまり痛くないし。おかげで(?)眠くて、術後は断続的にずっとうとうとして夢ばかり見ていた。その日のうちになんどか赤子がやってきて、少し授乳をしたりなども。夜は2時間おきに血圧や呼吸やガスや出血や利尿など、状態の確認。