ちょっと冷え込んできた

朝からナッツなどを食べて研究所に向かう。所長のTomに会って挨拶をしたら、今日は午後から教員会議があるのだという。移民排斥ということで恐怖を感じている学生がいるのに対し、どのように対処するかという会議。Tomがいうには、自分はhistoryのクラスなので政治の話はあまりしたくなかった、政治学のクラスならとりあげやすいが、歴史の場合なかなかそうもいかない、学生にもいろんな主張の人がいるし、自分の考えに賛同しない学生もいるだろう、ともあれ経済学を学生に勉強してもらうというのは重要で、というのもTrumpの政策は経済的に不可能なもの、どこからそんな金を出すのか、というようなものも多いからだ、こみいってて難しい問題ではあるが、プロダクティブな議論ができるならとてもよいことだ、とのこと。経済政策の問題と、レイシズムや移民などの問題が絡み合っていて複雑なので、分けて考えていくことも必要かもしれない、と私もコメントした。実際これは難しい話だと思う。安心してくれと学長(うちの場合は副学長)が声明を出している大学も多いが、これはかならずしも言いっぱなしではなく、現場の教員は議論を重ねて対応を迫られているということであろうと思う。

重度身体障害を持つ院生Kateと、the concept of valueなどについてメールをやりとり。そのほか、諸連絡をしたり、健康保険に関する手続きをしたり、お金をおろしにいったり。昼にブラウニーを食べたら甘すぎたのか胃が荒れた。夕方のコロキアムはモデルの話で難しかった。久々に懇親会も行ってStellaを飲みながら話したが、主に博士課程の1年生の後輩Y君を励ますような話であった。ぜひ頑張ってほしいもの。

備忘もかねて記録。私は地元の教会関係の知人が多いこともあり、FacebookのTLで見えている景色が、たぶんふつうの日本人研究者とはちょっと違うと思う。ふつうなら、Trump政権のひどさや恐ろしさをシェアし、デモを支持し、ヘイトクライムを非難し連帯を示す投稿が見えると思うが、私が見ているものは色々入り混じっている。試しに私が見ているものの例を書いておきたい。

 

例1.ミネソタ生まれでいまは叔母さんのお世話をするためにカリフォルニアに住んでいるSさんがいいねしている記事。彼女はおそらく70代で、ものすごくふっくらした白人女性。敬虔なクリスチャン(パブテスト派)。

rightwingnews.com

"Female High School Student Is Attacked In Schoolyard After Posting Suppport For Trump". トランプ支持の投稿をInstagramに投稿した高校生女子が攻撃されたという記事。

 

http://conservative101.com/leaked-emails-reveal-crazy-way-hillary-tried-to-intimidate-trey-gowdy-for-investigating-her-he-smacked-her-down/

ヒラリーのemailに関する記事。ちなみに保守派のシェアする記事ではしばしばヒラリーはKillaryとつづられたりしている。

 

truthfeed.com

民主党支持者のデモや暴動は非民主主義的で国を危険にさらしているという記事。

 

www.caintv.com

"Left's new narrative: Racism is breaking out everywhere!". 学校でおこっているのはただのいじめであってレイシズムではないし、Trumpはそういう行動をエンカレッジしたわけでもない、メディアがカリカチュアしただけ、という記事。写真のKKKが目を引く。

ほかには、"Photo of riots when obama won in 2008 and 2012"としてからっぽの道路が写っている写真をシェアしていたり、"I am tired of liberals dividing this country up into little groups, setting them upon each other, breeding spite and envy, and then having the nerve to accuse conservatives of hatred." というAllen Westの言葉をシェアしているなど。一方で、アフリカの難民を助けようというような記事もシェアしていたりする。敬虔なキリスト教徒なのである。

www.samaritanspurse.org

 

例2.こちらもミネソタ生まれでおそらく40代の白人男性、Cさんがシェアしている記事。彼はミネソタに住む難民に暖かい関心がある一方で、おそらくトランプもヒラリーも支持しておらず、ミネソタで行われたanti-Trumpのデモなどには「ヒッピーくずれ」がやっていることといってうんざりしている模様。

foreignpolicy.com

ナショナルチームにはいるのを拒否しているアスリートがいるという記事。

 

www.washingtonexaminer.com

black lives matterを、殺された警官のお父さんが訴えたという記事。

 

hotair.com

共和党の投票者にとっては、壁を作るよりもオバマケアの廃止がトップだったという記事。ほかにも2つの党に関するブログ記事など。

reason.com

 

これは過去1時間分だが、もちろんもっともっとあって、それがフロリダで働くメキシコ移民の友達の呆れに満ちた投稿とか、ワシントンDCの学芸員の心配そうな投稿とか、ウィスコンシン大学の教授の怒りの投稿とか、これってこういうことだよねみたいな日本にいる日本人の解説(解釈?)投稿とかと混じり合って、かなりのカオスである。いろんな人がいろんなことを考えているということであろう。